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■タイトル
音うつろひ
■内容・コンセプト
今回は、ギリシャ神話の「ナルキッソス」という、ナルシストの語源にもなっている神話を取り上げ、それをベースに 脚本を制作しました。
もともとは 西洋のお話ですが、私たちは それを和に変換させ、日本独自の色彩や、着物の綺麗さや 雅びやかさを 取り入れました。
また、原作で主人公のナルキッソスは 男性ですが、あえて女性にしました。というのも、この映画の核となる部分を 女性が担当しているからです。
女であるからこそ とらえられる心情や 雰囲気を大切にし、女でしか作れない脚本や 画面作りを目指していきます。
そして、物語のテーマは、主役である小夜子の 思春期の心情にあります。
理想と現実のギャップや、自分の中での葛藤、大人になりきれない少女の気持ちを掘り下げて、自己愛を 描き出しました。
■時代
明治〜昭和初期
■時間
40min程度
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●湖(朝)
鏡のように静まりかえった湖面には薄らと霧がかかり、
雲の切れ間から朝日が差し込んでいる。
そこへふわりと水神が現れる。
ほとりには小さな水仙の花が一輪咲いている。
水神、それに目を留める。
水神「…?」
水仙に近づき、ゆったりと座る。
水神「この季節には見なれぬ花よ・・
善なるものか、仇なすものか・・
災いなれば、捨ておけぬ・・」
目を閉じて花に手をかざす。
水神「知らねばならぬ・・
花よ、いずこより来たりて咲きぬ・・
時を戻そう」
水神に応じ時が遡り始める。
水仙は若く美しい着物姿の女へとかわる。
女は仰向けに横たわっている。
胸には簪(かんざし)が刺ささり、
血のかわりに赤い花が胸を染めている。
次第に花は赤から白へと色をかえる。
やがて女は起き上がり、ゆっくりと歩きだす。
女の胸に刺さっていた銀の簪が落ちる。
見れば、細工が良い。
水神はそれを拾い懐に仕舞い、女の後を追う。
●小夜子の家、自室(朝)
鏡台の前に座っている小夜子。
髪には簪、
傍らには巾着と、
出かける支度はすでに整っている。
しかし、いっこうに動こうとしない。
鏡に映る自分を見つめ、ほぅ…と息をはく。
小夜子「綺麗・・」
小夜子は鏡の中の自分に向かい微笑んだ。
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・茨城(江戸ワープステーション) 写真 ※別ウィンドウが開きます。
・茨城(神社)
・伊豆(湖)
・千葉(古民家) 写真 ※別ウィンドウが開きます。
・都内周辺(スタジオ)
・茨城(あぜ道)
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・企画、制作、準備、稽古、ロケハン( 〜06年3月)
・撮影(4月〜11月)
・編集(10月〜07年3月)
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■主要メンバー(3名)
プロデューサー ・関本
監督 ・吉田
助監督 ・村上
■後援者
・理容美容専門学校講師
・大手装飾会社
・床山(「帝国劇場・明治座・東京宝塚劇場」等でご活躍)
・神社本廰録事
・多摩美術大学講師
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■衣装 (1) (2) new ※別ウィンドウが開きます。
■小道具 (1) ※別ウィンドウが開きます。
■使用機材
カメラ sony VX2000
ライト 東芝ライト ミニライトキット 等
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・ぴあフィルムフェスティバルに出品
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